骨や筋肉などの運動器の障害により移動機能が低下した状態を「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」といいます(日本整形外科学会・ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト https://locomo-joa.jp/locomo_cancer)。このうち、がんそのもの、あるいはがん治療の影響によって、骨・関節・筋肉・神経などに障害が生じ、移動機能が低下した状態を「がんロコモ」と呼びます。
がんロコモは以下の3つのタイプに分類されます:
例:肉腫や転移性骨腫瘍によって引き起こされる障害
例:抗がん剤による末梢神経障害(手足のしびれや運動障害)、放射線治療後の骨の脆弱性による骨折など
例:もともと変形性膝関節症があり、人工膝関節置換術を予定していたが、がんの治療が優先され膝の治療が遅れる場合など
がんは依然として難治性疾患ですが、治療の進歩により長期生存が期待できるようになってきました。整形外科領域では、がん患者さんの運動器機能を可能な限り維持することを目的に、「がんロコモ」への取り組みが進められています。
徳島大学病院と徳島県立中央病院とが連携し「総合メディカルゾーン」を構成しており、その中核をなす徳島がん対策センターにおいても、「がんロコモ」への取り組みを積極的に推進しています。
ご質問や相談事があれば、徳島がん対策センター(電話番号:088-634-6442)までお気軽にご相談ください